どのように違法ダウンロードを特定し逮捕する?

Q:仮に違法ダウンロードをしてしまった場合でも警察は個人を特定し逮捕出来るのですか?

A:通信記録を調べることで個人を特定します。

インターネットはその仕組み上、IPアドレスというインターネット上の住所のようなものが必要になります。
どこかのサイトにアクセスする度に自分のIPアドレスを相手に通知しています。
簡単に言えば「私はこういうものです」と相手に明かした上で通信しているということです。
(ただしIPアドレスだけでは個人情報まではわからない)

こういった通信記録(ログ)はサーバー(相手サイト)やプロバイダ(回線契約業者)に一定期間残されます。
当然のことながら、プロバイダは契約者の個人情報を持っています。
この通信記録を調べることで誰がいつどんなデータをやり取りしたのかを特定することが可能です。
(IPアドレスと契約者情報とを照合する)

これらの情報は個人情報ですので通常は外部に開示されることはありませんが、警察の捜査や裁判所からの命令があれば開示されます。
現在のインターネット上で行われる犯罪の多くはこの方法で犯人を特定し逮捕しています。
(違法アップロードや犯罪予告など)

IPアドレスの信頼性は?

最近話題になった「PC遠隔操作」による冤罪事件ですが、警察はIPアドレスを過信するあまり冤罪の可能性を考えることなく被害者を容疑者に仕立て上げてしまいました。
この事件でIPアドレスに頼り切った警察の捜査に批判が集まることとなり、IPアドレスによる犯人特定の信頼性も揺らぐこととなりました。

しかし逆に言えば今後の捜査では冤罪の可能性も視野に入れられるようになるでしょう。
つまりパソコン本体や通信記録などの痕跡を事細かに調べ上げるということです。

件の冤罪事件は掲示板への書き込みによる犯罪予告(威力業務妨害)の罪で、本当に書き込みをした人間は誰なのかを特定するのは困難です。
一方違法ダウンロードは著作物の不正コピー(著作権侵害)の罪です。
違法ダウンロードされた著作物がPC所有者によって使用された形跡があればそれを証拠として立件は可能と思われます。

この事件を引き合いに出して「知らなかった」とか「遠隔操作された」と言い張れば無罪になるというような書き込みもネットでは見られますが、私はそれは無理だと思うのでおすすめしません。
それ以前に警察が家に来て取調べを受けるというだけで普通の人は社会的ダメージが大なので、違法なことはやらないことはもちろん、犯罪に巻き込まれないためにもセキュリティに万全を期すことをおすすめします。

著作権者(被害者)が個人を特定する必要があるのでは?

違法ダウンロードは親告罪であるため、警察が勝手に捜査をして犯人を逮捕することはありません。
(建前上は)
被害者からの被害届があって初めて捜査されます。

違法アップロードの場合は被害(著作権侵害)があることが明らかですが、違法ダウンロードの場合は「誰かが違法ダウンロードしただろう」という推測でしかありません。

この点を問題としてネット上では

  • 推測だけでは被害届の提出は出来ない
  • 警察以外の一般企業や個人がサーバーやプロバイダに対して情報開示などの捜査をすることは不可能だから、犯人を特定して告訴することは出来ず逮捕はできない

というような情報もあります。

しかし被害届の提出と親告(告訴)は別物です。
被害届というのは「被害があったと思う」というだけで提出可能です。
被害届というのは法的な規定はなく「警察に被害を申告する」という意味しかもたず、受理するかどうかは警察の判断によります。
(親告と申告の違いに注意。それと虚偽の被害届の提出は犯罪です)

もちろん警察が受理しないこともあると思いますが、違法アップロードされた著作物があるということはそれを違法ダウンロードした人間もいると考えるのは妥当です。
どちらにしろ違法アップロードの捜査は行われるのですから、同時にそのファイルを違法ダウンロードした人の捜査を行うことは十分考えられます。

被害届の提出→警察が捜査し犯罪者を特定→被害者からの告訴→警察が逮捕、と言う流れになります。
また違法アップロードの話ですが、警察が勝手に捜査を行い被害者に告訴するかどうかを聞いてくる、というケースもあるようです。
やはり違法ダウンロード者の特定は可能と考えたほうがいいでしょう。

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